喜びと困惑のはざまで。
はたしてこの道を選ぶことは正しいのだろうか。
なぜこうなってしまったのだろう。
「リズ」
「エ、エドガー様」
私の忠義に偽りはなく、いままでもこれからもずっとお守りするはずだった。
・・・・・・はずだった。
「式の日取りは・・・」
「リズ様ドレスの試着を・・・」
ど う し て こ う な っ た 。
・・・別にエドガー様に不満があるということではないのだ。
ずっと尊敬していたし、敬愛の念も抱いていた。
私は騎士の家系に生まれた。
やがてこの城へ連れてこられ、初めてみたあの日この若き王を守ると決めた。
そんなエドガー様からプロポーズを受けたのは数か月前。
ケフカを倒したその日だった。
頭の整理が追いつかない。
こうして思考を巡らせているうちに式の計画がちゃくちゃくと進んでいく。
「リズちょっといいか?」
「はい?」
ふいに、エドガー様が私を呼ぶ。
「最近疲れているみたいだ」
あぁ、私を気にかけてくださっているのか。
「いえ。大丈夫です」
「そうかい?
急にこんなことになってしまったから。
随分疲れてるんじゃないかとおもってね」
初めて、エドガー様に嘘をついた。
本当は大丈夫なんかじゃない。
それでも、エドガー様に少しの憂いも抱いては欲しくないのだ。
「いや、それならいいんだ
ただ、体を大切にしてくれ」
心配そうに私の手をとられる。
「はい。ありがとうございます」
あぁ、早く直さなければ。
心配をかけてしまうなんて。
「・・リズ愛してるよ」
「・・・・・・・・・私もです」
ただ思考はまだ騎士なのだ。
エドガー様の身に危険が迫れば、この身を投げ打ってでもお守りするであろう。
しかし、私は騎士としては失格だろう。
だって、恋慕の念がないのかと問われれば、無いとは言えない。
この気持ちを知ったら、エドガー様は落胆なさるのだろうか。
それとも。
(2011/07/26)
はたしてこの道を選ぶことは正しいのだろうか。
渦巻く
なぜこうなってしまったのだろう。
「リズ」
「エ、エドガー様」
私の忠義に偽りはなく、いままでもこれからもずっとお守りするはずだった。
・・・・・・はずだった。
「式の日取りは・・・」
「リズ様ドレスの試着を・・・」
ど う し て こ う な っ た 。
・・・別にエドガー様に不満があるということではないのだ。
ずっと尊敬していたし、敬愛の念も抱いていた。
私は騎士の家系に生まれた。
やがてこの城へ連れてこられ、初めてみたあの日この若き王を守ると決めた。
そんなエドガー様からプロポーズを受けたのは数か月前。
ケフカを倒したその日だった。
頭の整理が追いつかない。
こうして思考を巡らせているうちに式の計画がちゃくちゃくと進んでいく。
「リズちょっといいか?」
「はい?」
ふいに、エドガー様が私を呼ぶ。
「最近疲れているみたいだ」
あぁ、私を気にかけてくださっているのか。
「いえ。大丈夫です」
「そうかい?
急にこんなことになってしまったから。
随分疲れてるんじゃないかとおもってね」
初めて、エドガー様に嘘をついた。
本当は大丈夫なんかじゃない。
それでも、エドガー様に少しの憂いも抱いては欲しくないのだ。
「いや、それならいいんだ
ただ、体を大切にしてくれ」
心配そうに私の手をとられる。
「はい。ありがとうございます」
あぁ、早く直さなければ。
心配をかけてしまうなんて。
「・・リズ愛してるよ」
「・・・・・・・・・私もです」
ただ思考はまだ騎士なのだ。
エドガー様の身に危険が迫れば、この身を投げ打ってでもお守りするであろう。
しかし、私は騎士としては失格だろう。
だって、恋慕の念がないのかと問われれば、無いとは言えない。
この気持ちを知ったら、エドガー様は落胆なさるのだろうか。
それとも。
(2011/07/26)