一緒に行動して分かったのは存外似ているということだった。
数日後ゾゾについた。
ここ数日間で、多くを語ったわけではない。
ただ、同じ道を歩いただけ。
その中で分かったことは、存外嫌ではないことだ。
もともと俺は一人を好む。
それでも、金色・・・いや、リズと居ることは嫌だとは思わなかった。
それはお互い干渉しないせいか。
それとも同じ光を持っているせいか。
「シャドウ」
短く俺を呼ぶ。
言外にこの先どうするのかという意味を込め。
「・・・お前は」
俺も言外にこの先どうするのかと返す。
自然と口にでていた。
もちろん、さみしいとかそう言う気持ちがある訳ではない。
ただ、言い表せないわずかな気持ちがこの言葉を出させた。
「そう、だな」
そのままリズは視線をインターセプターに合わせる。
そうか。
「当分はやることがない」
「そうか」
それは、俺も同じだった。
世界が崩れてからと言うもの、依頼の数も減ってしまった。
当分依頼はない。
ならば、別にこの娘と居ても何の遜色もないということだ。
次々に浮かんでは消えるこんな思想に俺は眉を顰める。
たったの数日で、この娘に絆されたと言うのか。
いや、そんなことはない。
ただ始めて見た時、その紅い目が自分と同じ光を発していることに気付いた。
ただ、それだけなのだ。
---------------------
目的地が同じだから、一緒に歩いていただけのはずだった。
ただ、それでも噂では測れない何かを確かに感じることができたのだ。
例えば、私と奴は良く似ていること。
そして、奴と意外と波長が合うこと。
シャドウと・・・奴と行動しているときは戦い易かった。
まるで、もう一人自分が居るように。
「シャドウ」
”これからどうする?”
名前を呼べば、この先は口にせずとも通じているだろう。
「・・・お前は」
問に問で返してくるとは。
自分で決められないからお前に聞いているのに。
さて、どうするか。
寂しいとか一人が嫌だというわけではないのだが・・・
ふと、インターがこちらを見ていることに気づく。
「そう、だな」
インターに目線を合わせる。
なんとなく、私を引き止めている気がした。
「当分はやることがない」
そうだ。
もう、めぼしい屋敷は回り切った。
噂も十分流れただろう。
「そうか」
そうか。
とりあえず、当分は共に居よう。
とくに当てがある訳でも、目的がある訳でもない。
だから、共に行動してもなんの遜色もないはずだ。
私は存外気に入っているのだインター・・・とシャドウを。
ここまで共にいても嫌ではない人間は珍しい。
それはきっと、私たちが同じ光を持っているからだろう。
(2011/07/22)
(2023/11/27修正)
同じ色
数日後ゾゾについた。
ここ数日間で、多くを語ったわけではない。
ただ、同じ道を歩いただけ。
その中で分かったことは、存外嫌ではないことだ。
もともと俺は一人を好む。
それでも、金色・・・いや、リズと居ることは嫌だとは思わなかった。
それはお互い干渉しないせいか。
それとも同じ光を持っているせいか。
「シャドウ」
短く俺を呼ぶ。
言外にこの先どうするのかという意味を込め。
「・・・お前は」
俺も言外にこの先どうするのかと返す。
自然と口にでていた。
もちろん、さみしいとかそう言う気持ちがある訳ではない。
ただ、言い表せないわずかな気持ちがこの言葉を出させた。
「そう、だな」
そのままリズは視線をインターセプターに合わせる。
そうか。
「当分はやることがない」
「そうか」
それは、俺も同じだった。
世界が崩れてからと言うもの、依頼の数も減ってしまった。
当分依頼はない。
ならば、別にこの娘と居ても何の遜色もないということだ。
次々に浮かんでは消えるこんな思想に俺は眉を顰める。
たったの数日で、この娘に絆されたと言うのか。
いや、そんなことはない。
ただ始めて見た時、その紅い目が自分と同じ光を発していることに気付いた。
ただ、それだけなのだ。
---------------------
目的地が同じだから、一緒に歩いていただけのはずだった。
ただ、それでも噂では測れない何かを確かに感じることができたのだ。
例えば、私と奴は良く似ていること。
そして、奴と意外と波長が合うこと。
シャドウと・・・奴と行動しているときは戦い易かった。
まるで、もう一人自分が居るように。
「シャドウ」
”これからどうする?”
名前を呼べば、この先は口にせずとも通じているだろう。
「・・・お前は」
問に問で返してくるとは。
自分で決められないからお前に聞いているのに。
さて、どうするか。
寂しいとか一人が嫌だというわけではないのだが・・・
ふと、インターがこちらを見ていることに気づく。
「そう、だな」
インターに目線を合わせる。
なんとなく、私を引き止めている気がした。
「当分はやることがない」
そうだ。
もう、めぼしい屋敷は回り切った。
噂も十分流れただろう。
「そうか」
そうか。
とりあえず、当分は共に居よう。
とくに当てがある訳でも、目的がある訳でもない。
だから、共に行動してもなんの遜色もないはずだ。
私は存外気に入っているのだインター・・・とシャドウを。
ここまで共にいても嫌ではない人間は珍しい。
それはきっと、私たちが同じ光を持っているからだろう。
(2011/07/22)
(2023/11/27修正)