Eternal Oath

もっと見て。
もっと触って。
もっともっと・・・。

強欲。


「不思議ね・・・」


女は手を伸ばす。
僅かに男に触れると、ピクリと身をよじった。


リズ・・・」


呆れたように男は、視線を手元から女へ移す。
それにうれしそうに彼女は口角を上げた。

男は僅かに眉をひそめる。
作業を中断されてしまった事に。
それに、何もかも彼女に操られているようで気に食わない。


「・・・不思議ね」
「一体何が不思議だというんだ」


男は自分を弄ぶ女の手を、つかみ止める。
怪しく揺れる目は男から離れることはなく。

女は自由な左の手を、男の首の後ろに回す。
そして、顔を近づけた。


「止まらないの」


あと数センチ。


「ねぇ、もっと見て?
もっと触って?」


あふれる感情が、女の赤い唇からあふれ出る。

男は目を細めた。
―――ああ、本当に操られているようだ。


リズ


短く名を呼び、唇を重ねた。
舌で唇をなぞり僅かに開いたソコから奥へと舌を伸ばす。


「・・・ん・・・ふぅ」


女が僅かに声を漏らした。
手をつかむ男の手が緩む。
女は自由になった手を男の首に回した。

長い口付。
息もできなくなるほどの。

唇が離れるころには、女は目に涙をうかべていた。


「・・・・シャドウ・・好きよ・・・」


顔を寄せ、男の耳元で女は囁く。
かすれた声で。

そのまま、男の体を女は押し倒した。


「ねぇ、どうしたら止められるのかしら」
―――狂ったような欲望を
「ねぇ、好きよ」
―――愛してるの


男は表情を変えることはなく。
女は男にキスを落とす。


「もう黙れ」


体勢を変え男は女の上に乗る。
重ねられた唇に、女は口角を上げた。

―――今、幸せよ
―――それでも”もっと”と望む私はくるってしまっているのかしら?


(2011/09/14)