日陰
「・・・あつい」
思わずリズは声を漏らす。
この暑さの中、獣ヶ原で修行など、頭がおかしいのではないかと思う。
モンスターを相手に修行する仲間達をしり目にリズは飛空艇によりできた影に避難する。
「・・・お前もか」
飛空艇の陰には先客がいた。
「シャド」
「リズか」
漆黒の衣で全身を覆った暗殺者がそこにいた。
考えることは同じかと、リズは苦笑い。
シャドウの近くへ腰を下ろし、水を飲む。
「・・・」
そしてそのままその水をシャドウの方へ投げた。 リズしかいないからか、シャドウは覆面を外しそれを飲む。
ずっと外してればいいのに、と思いつつリズは視線を外した。
インターセプターを挟み、似たもの同士の暗殺者と盗賊は輝く太陽を見上げた。
(・・・ブリザド)
(そうか、氷だす魔法あったな)
(2014/06/22)
元拍手のおまけ。