Eternal Oath

「マーユリちゃん、あっそびましょー!!」

いつものようにマユリちゃんの研究室へ飛び込んだ。
その時は「ねー。一番隊だったんだけど」って笑いながら報告してた。

「一緒だと楽しかったの」


それがたった数日前の話だ。
真央霊術院を卒業後、そこそこいい成績だった私は一番隊に配属でした。
うらやましいって死ぬほど言われたけど、私は嬉しくない。希望は十一番隊だした。残念。
マユリちゃんは一番隊にはいなかったけど、休みが被れば遊びに行ったりしてました。

私もマユリちゃんもあんまり席官とか興味がないので下っ端として働いて。
私はいいけど、マユリちゃんは人の下で働くの下手だし昇進したほうがいいと思う。


「興味ないネ」
「そうデスカ」


それでも、楽しくやっていたわけで。


「マユリちゃん」
「なんだネ」

「お腹空いたから、ごはん食べに行こっ」


時々会って、話して、ごはん食べて。
それで満足だったんです。
それだけが、私の日常だったんです。





「・・・”脱退”?」


だから、青天の霹靂でした。
だってまさか、私に相談もなく”脱退”するなんて思わないでしょ?


涼香ちゃんどうかしたんですか?」

友達の言葉に反応することができない。
聞こえているのに反応できなかった。



だって、私には守りたいものとか人とか何にもなかったし。
ただマユリちゃんがいたから、護艇隊に入っただけ。

私が護艇隊にいたのはたったそれだけの理由なんです。


(2013/08/09)
(2023/12/02訂正)