Eternal Oath

「・・・?」

それを感じたのは、浦原隊長が就任して少し経った頃。
ヒヨちゃんの愚痴が減ってきた頃だった。

「マユリちゃん!」


「マユリ・・・ちゃん?」

確かに感じた。
間違えるはずもない霊圧。


―――ああ


今日が非番でよかった。
仕事なんてしてられない。
きっと、仕事があったらそれをほっぽり出してしまうから。


走って、走って。

瞬歩を覚えていないことをひどく後悔した。
もっと、もっと早く!


涼香ちゃん!?」


途中で話しかけられたけど、構ってられない。

五、六、七と各隊の廊下を抜けて。


涼香~、なにそんなに急いでるん?」


どうして急いでいるときに限って邪魔が入るのか。
そこんとこの謎を誰か教えてください。
とにかく今は真ちゃんとかどうでもいいの。
着いてくる真ちゃんにそう言う。


八、九、十、十一。
真ちゃんは冷たくあしらったらどっかいった。
・・・泣きながら。


「・・・はぁ、はぁ」

そして、十二番隊で止まった。

十二番隊隊舎の近く。
真新しい部屋。

思いっきり襖をあけて。


涼香・・・涼香かネ」


その声聞いたら怒ってたのとかもうどうでもよくなっちゃって。


「マユリちゃん!」


思いっきり抱きついて、ヒヨちゃんに顔面一発いれてくれって言ったのを後悔した。
後日。約束通り顔面に一発入れたヒヨちゃん。
私はめちゃめちゃ怒られました。ごめんて。



(2013/08/09)
(2023/12/02訂正)