Eternal Oath

「やった!!」

十一番隊四席、わたくし水原 涼香は、本日ついに三席様を倒しました。

「勝った!勝った!」


「まて、もう一度勝負しやがれ!」
もう一回と、いっちゃんがしつこく叫ぶ。

「えー、今のは私の勝ちだって」
「美しく負けを認めたらどうだい?」
「ねー、私の勝ちだよね?」
聞いた私に、はい、そうっす!と、ほかの隊員も同意します。
先ほどの試合は完全に私の価値でした。
いつまでも、引き分けのままじゃ嫌なので、ちょっと頑張って修行したんだよね~。



「今度は斬魄刀でやろうね」

次はまけねぇぞなんて。
その言葉が心地よくて仕方がないです。
いっちゃんは間違いなく強いから、そんな相手と本気でやれるなんて楽しみなので。

私は剣八隊長ほど戦いには飢えてないけれど、それでも結構戦うのは好きだった。



「じゃ、私は行きますか」
「あれ?涼香って今日非番だっけ?」
「うん
これからデートなんだ、ネムちゃんと」

今日は隊舎にはいっちゃんと手合せするために来ただけ~。

ネムちゃんめちゃくちゃ綺麗だよね。
ほわっとネムちゃんを思い出す。
それだけで頬が緩むのは仕方のないことですよね。


「まあ美しいとは思うけど、涼香って異常に涅さんの事好きだよね」
「だって、ネムちゃんは100%私の好みで作ってもらったんだもん

顔もプロポーションも」

だから私がネムちゃん大好きなのも当然なわけで。
本当に私が男だったら即付き合うレベルだと思います。でも残念ながらネムちゃんはマユリちゃんの物です。


涼香さんいらっしゃいますか?」


ネムちゃん来た!
走って駆け寄って、手をつなぎます。今日はネムちゃんは私のです。
今日はネムちゃんとお団子屋さん行くんだ。


「行こうか」
「はい」


薄くネムちゃんが笑う。
ネムちゃんは笑うととてもきれいだ。


「お団子食べたらちょっとだけ服も見ない?
良い呉服屋さん見つけたんだ」
「はい、喜んで」

お団子屋さんは表通りにできた、最近人気なところで、私はそこのお団子が気に入っていた。
余談だが、おまんじゅうもおいしい。
後、その近くにある和菓子屋さんの羊羹もおいしい。

甘いものばっかり食べてたら太るかもだけど、運動してるからいいんです~。


「おいしかった?」
「はい、とても」


ふわりとネムちゃんが微笑む。
気に入ってくれたようでよかった。

他愛のない話をしながら、二人で歩く。
内容は、主にマユリちゃんの事とか私の近況とか。
今はなしてるのは今日の試合でいっちゃんに勝てた事。


「次は斬魄刀でも勝つよ」


―――くすくす

ネムちゃんが急に声を出して笑った。
どうしたの?と問えば、涼香さんが楽しそうだからって。
そう、かなぁ?


「まあ、楽しい・・・かな?」


いいから今度はネムちゃんの話も聞かせてよ。
楽しかったこととか、好きなこととか。
・・・マユリちゃんの事とか。


(2013/08/09)
(2023/12/02訂正)