Eternal Oath

「水色!早く!早く!
剣ちゃん治して!!」
「いや、私は四番隊員じゃありませんけど」

副隊長が隊長を背負い、黒崎一護の方を向く。

「いっちー、できれば死なないでね」

え、スルー?

05.「嘘だと言って」


「黒崎、一護・・・か」

軽く鬼道で治してやろうかと思ったけど、傷が深すぎて無理でした。
それでもましかと鬼道をかけ始める。
四番隊でもない私の鬼道では、僅かに生きれる時間を延ばすのみ。


それでも


「なん・・・で」

「ねぇ、一護ちゃん
生き残ったら私とも遊ぼうね」


この人と戦ったら楽しそうだから。




「水色!!来て!!!」
「はい、わかりました!」

急かす副隊長に返事をする。
ま、生きてたら戦う機会もあるでしょう。

てか、無理やりでも戦う。



一護ちゃんを一瞥し、私は壁を上った。

「剣ちゃん治してあげて」
「いや、先ほども言いましたが私は四番隊員じゃありませんよ」

と言いつつ、鬼道をかける。
副隊長は卯の花隊長を呼んだと言っているので、たぶん平気でしょう。
気は失っているみたいですが、剣八隊長だし死なないでしょ。


私の鬼道が柔らかく隊長の傷を包む。
傷が多くて全然治らないけどね☆


一護ちゃんは四楓院隊長が拾いに来たみたいだし、あっちは大丈夫だろう。

余談だけど、侵入時に一番強いって思った霊圧の正体が前二番隊隊長の四楓院夜一だって今の霊圧で気づいた。
道理で知ってるはずだ。


「隊長から旅禍へ、か」


なかなか面白い人生歩んでますね。
後で一戦交えてくれますか?
・・・くれないだろうなぁ。


とか考えてた時だった。


「!!?」

”どうした!?”
「どうしたの?水色」


マユリちゃんの霊圧が消えた。
あわててネムちゃんの霊圧を探せば極端に弱くなっていた。


「いえ」




水原四席もういいですよ」
「卯の花隊長」

私が固まってると、文字通り飛んできた卯の花隊長がうちの隊長を見、言う。

流石と言うかなんというか、卯の花隊長はテキパキと隊長を治していく。
いやぁ、私いらなかったな。


涼香・・・」
「あ、大丈夫ですか?」

「ああ・・・行っていいぞ」

んな上の空の奴足手まといだ。
半眼でしっしと手を振られる。

「すいません」

頭を下げて、私はネムちゃんの方へ走った。


(2013/08/09)