Eternal Oath

「藍染との戦いに先行して、現世へ?」
「おう!」

「僕も「私もついてく!絶対行く!!」」

浦原隊長なら何か知っているかもしれないから。

15.「行きたい!」


仮面を割った人型の破面という虚が現世に現れ、一護ちゃんたちを襲ったらしい。
その対策として、何名かの人員を現世に送り込むことにしたんだって。
今決定しているのは十三番隊の朽木さんと六番隊副隊長の恋ちゃん。

決戦までの数カ月の遠征らしいですし、浦原隊長を訪ねる機会もあるはず。
あの時現場にいた浦原隊長ならきっと何かを知っているはずだから。



そんなわけでどうしても現世に行きたかった私は―――


「だめですか?」
「仕方ないのう、許可する」


―――山本隊長のところに押しかけて、無理やり許可をこじつけました。



そして、最終的に現世に向かう人たちは、六番隊より恋ちゃん、十番隊より日番谷隊長と松本副隊長、十一番隊よりいっちゃんとちかちゃんと私そして十三番隊より朽木さんとなりました。
当初のメンバーより大幅に増えたのは、私やちかちゃんや松本副隊長がごねたことに他なりません。

そうして現世行きをもぎ取ったので、隊長とマユリちゃんに軽く報告。
現世に行ってきますということと、その間稽古はできませんということ。
隊長からは行って来いとの簡潔なお言葉を。
マユリちゃんからは、指輪をいただきました。
何の指輪?と聞いたところ、怪我をしたとき使えとだけ言われました。


「使えってどんなふうに?」
「霊力を込めて指から外すだけだヨ」


了解です。





そんなこんなで、ここ数日は非常にどたばたした生活を送っていました。
現世行く前に十一番隊の書類もかたずけなきゃいけなかったし。泣きたい。
仕方ないんですけどね。



涼香!現世に向かう隊員は集合だってさ!」


ちかちゃんに呼ばれ、集合場所へ向かう。
そこには現世に向かうみんなと、副隊長とネムちゃん。


「あれ?副隊長どうしたんですか?」


満面の笑みで、副隊長は何かを振り上げる。
その何かを確認し、私は納得した。
確かに必要ですよね。義魂丸。




涼香さんにはこれです・・・」
「ネムちゃん」

「お気をつけて」


ネムちゃんを安心させるように抱きしめて。


「約束、しよう?」


絶対に居なくならないって。
一緒にいようって。

マユリちゃんとしたのと同じ約束。


「ね?」
「はい」


ネムちゃんを離して、義骸を取りに行く。
もうみんなはとっくに先に行ってしまった。

義骸に入って、制服着たらあとは現世に向かうだけ。


(2013/08/09)