開放した斬魄刀を担いで、瞬歩で急ぐ。
「あ」
遠くに、敵に捕らわれピンチの松本副隊長が見えた。
「一式!水迅!」
水の刃が松本副隊長を捉えていた触手を切り落とした。
「じゃあ、きーちゃんこっちは私の獲物ね!」
久々の戦闘に私のテンションはマックスです。
旅禍事件から数か月。
久々の強敵との戦いに腕が鳴る。
竜王丸を構える手がギリリとなった。
松本副隊長たち全員を捉え上機嫌だった顔は、不機嫌にその色を変える。
「・・・・誰だよ、君」
「十一番隊、四席
水原 涼香」
四席と名乗った瞬間に、敵の目に侮りが浮かんだ。
それは、勉強をしてきていると思わせるのに十分で。
四席ってことは松本副隊長や、いっちゃんよりも下だとそう思ったってことでしょう。
ぐるりと見回し、状況を確認。
敵は八本の触手を生やした十刃で、その触手には松本副隊長初め恋ちゃん以外の面々が・・・。
「あれ?日番谷隊長は?」
「あいつに吹き飛ばされたわ」
じゃあ、死んでないってことかな。
・・・なら、ちょうどいいかな。
「そのおねーさん副隊長なんでしょ?
格下のキミじゃ話になんないよっ!」
触手が私に向かって放たれた。
「涼香!」
「―――卍解、大神竜王丸」
”風”が、触手を切り落とす。
山本隊長にも匹敵するような、そんな霊圧が大気を包んだ。
・・・きっついなぁ。
「さぁ、始めようか」
「なんだよ・・・それ」
自身の斬魄刀が放つ霊圧に耐えながら、私は言葉を紡ぐ。
「竜王丸の能力は”自然環境全て”を操る力」
神にも等しい能力は、莫大な霊圧と引き換えに使用される。
「竜王丸はね、普段から少しずつ私の霊圧をため込むの」
―――風式、百連鎌鼬
幾重にも連なる鎌鼬がいっちゃん達を捕える触手を切り落とした。
「つまり、今の竜王丸は私の死神人生・・・大体百年くらいかな、の霊圧を保持してる
これだけあれば大体の事は出来るんだ」
「くそっ」
触手を切り落とされた、本体がこちらへ向かってくる。
「でも、練習する相手がいなくて」
日番谷隊長が傍にいる状態で、相手は破面。
卍解の練習には申し分ない。
残った触手で攻撃してくる破面を竜王丸で切り落として。
「雷式、天網迅雷!!」
天から落ちた雷が、破面を焼き尽くした。
「さようなら、破面」
落ちていく十刃を見送って、私は静かに竜王丸を鞘に戻した。
(2014/11/05)
「あ」
遠くに、敵に捕らわれピンチの松本副隊長が見えた。
21.「ひっさびさに戦っちゃうよ」
「一式!水迅!」
水の刃が松本副隊長を捉えていた触手を切り落とした。
「じゃあ、きーちゃんこっちは私の獲物ね!」
久々の戦闘に私のテンションはマックスです。
旅禍事件から数か月。
久々の強敵との戦いに腕が鳴る。
竜王丸を構える手がギリリとなった。
松本副隊長たち全員を捉え上機嫌だった顔は、不機嫌にその色を変える。
「・・・・誰だよ、君」
「十一番隊、四席
水原 涼香」
四席と名乗った瞬間に、敵の目に侮りが浮かんだ。
それは、勉強をしてきていると思わせるのに十分で。
四席ってことは松本副隊長や、いっちゃんよりも下だとそう思ったってことでしょう。
ぐるりと見回し、状況を確認。
敵は八本の触手を生やした十刃で、その触手には松本副隊長初め恋ちゃん以外の面々が・・・。
「あれ?日番谷隊長は?」
「あいつに吹き飛ばされたわ」
じゃあ、死んでないってことかな。
・・・なら、ちょうどいいかな。
「そのおねーさん副隊長なんでしょ?
格下のキミじゃ話になんないよっ!」
触手が私に向かって放たれた。
「涼香!」
「―――卍解、大神竜王丸」
”風”が、触手を切り落とす。
山本隊長にも匹敵するような、そんな霊圧が大気を包んだ。
・・・きっついなぁ。
「さぁ、始めようか」
「なんだよ・・・それ」
自身の斬魄刀が放つ霊圧に耐えながら、私は言葉を紡ぐ。
「竜王丸の能力は”自然環境全て”を操る力」
神にも等しい能力は、莫大な霊圧と引き換えに使用される。
「竜王丸はね、普段から少しずつ私の霊圧をため込むの」
―――風式、百連鎌鼬
幾重にも連なる鎌鼬がいっちゃん達を捕える触手を切り落とした。
「つまり、今の竜王丸は私の死神人生・・・大体百年くらいかな、の霊圧を保持してる
これだけあれば大体の事は出来るんだ」
「くそっ」
触手を切り落とされた、本体がこちらへ向かってくる。
「でも、練習する相手がいなくて」
日番谷隊長が傍にいる状態で、相手は破面。
卍解の練習には申し分ない。
残った触手で攻撃してくる破面を竜王丸で切り落として。
「雷式、天網迅雷!!」
天から落ちた雷が、破面を焼き尽くした。
「さようなら、破面」
落ちていく十刃を見送って、私は静かに竜王丸を鞘に戻した。
(2014/11/05)