とどめを刺す、その瞬間に逃げた、十刃。
その際に感じたどこか真ちゃんに似た、虚の霊圧。
私が機嫌を悪くするには十分な出来事が二つ並んだ。
つまり私は今ものすごく、機嫌が悪い。ОK?
「おま、おまえ!いつの間に」
るっさいな、もう。
「いっちゃんに勝った頃?」
「頃ってなんだ!頃って!!」
「あ゛?」
耳元で怒鳴らないでよ。
半眼で、殺気交じりに怒鳴ったら、ちょっといっちゃんが引いた。
いっちゃん以外はもっと引いた。
普段と違う?私は元々こんなのですよ。
八十地区出身なんだから。
勘違いしたのはそっちでしょ。
違う、今はそんな事どうでもいい。
「きーちゃん!」
「あっハイ
なんですか?」
そんなに、驚かなくても取って食ったりしないよ。
未だ固まるいっちゃん達を放って、きーちゃんに近づく。
逃がさないよ?
「あの霊圧はなんだ?
し・・平子真子に似てる、あの虚の霊圧は!!」
胸倉を掴む勢いで、問い詰める。
遠くから”水原さん”と誰かが止める声が聞こえた。
「今は、言えません」
「・・・で」
下ろしかけた手をあげ、今度こそきーちゃんの胸倉を掴んだ。
その手をいつのまにか近づいていた日番谷隊長が掴む。
「やめろ、水原」
「っ!
・・・・・ちっ」
手を下ろした瞬間に、きーちゃんが悲しそうな目をした。
そして、ゆっくりと話し始める。
「アタシからは何も言えません」
まっすぐ見据えて言われた言葉に、頭に上っていた血が下がっていくのを感じた。
”今は”、”アタシからは”
つまり、どう言う形であれ真ちゃんは生きている。
詳しくは本人に会って聞けと言う事だろう。
「・・・・・・・・・分った」
―――そっか、真ちゃん達生きてるんだ
それさえ分ったのなら、もう現世に居る理由なんかないのだ。
(2014/11/05)
その際に感じたどこか真ちゃんに似た、虚の霊圧。
私が機嫌を悪くするには十分な出来事が二つ並んだ。
つまり私は今ものすごく、機嫌が悪い。ОK?
22.「おねーさんイラついてますよー」
「おま、おまえ!いつの間に」
るっさいな、もう。
「いっちゃんに勝った頃?」
「頃ってなんだ!頃って!!」
「あ゛?」
耳元で怒鳴らないでよ。
半眼で、殺気交じりに怒鳴ったら、ちょっといっちゃんが引いた。
いっちゃん以外はもっと引いた。
普段と違う?私は元々こんなのですよ。
八十地区出身なんだから。
勘違いしたのはそっちでしょ。
違う、今はそんな事どうでもいい。
「きーちゃん!」
「あっハイ
なんですか?」
そんなに、驚かなくても取って食ったりしないよ。
未だ固まるいっちゃん達を放って、きーちゃんに近づく。
逃がさないよ?
「あの霊圧はなんだ?
し・・平子真子に似てる、あの虚の霊圧は!!」
胸倉を掴む勢いで、問い詰める。
遠くから”水原さん”と誰かが止める声が聞こえた。
「今は、言えません」
「・・・で」
下ろしかけた手をあげ、今度こそきーちゃんの胸倉を掴んだ。
その手をいつのまにか近づいていた日番谷隊長が掴む。
「やめろ、水原」
「っ!
・・・・・ちっ」
手を下ろした瞬間に、きーちゃんが悲しそうな目をした。
そして、ゆっくりと話し始める。
「アタシからは何も言えません」
まっすぐ見据えて言われた言葉に、頭に上っていた血が下がっていくのを感じた。
”今は”、”アタシからは”
つまり、どう言う形であれ真ちゃんは生きている。
詳しくは本人に会って聞けと言う事だろう。
「・・・・・・・・・分った」
―――そっか、真ちゃん達生きてるんだ
それさえ分ったのなら、もう現世に居る理由なんかないのだ。
(2014/11/05)