起きたら、朝でした。
「一体何をやっているのかネ!
一刻後起こせといったじゃぁないカ!
貴様に一寸でも期待した私の愚かさに頭痛がするヨ全く・・・」
「んー?おはよ、マユリちゃん」
朝からマユリちゃんは元気でした。
うん、もう大丈夫だね。
―――トントン
珍しくマユリちゃんの部屋に来訪者が来た。
「涅隊長、失礼します
こちらに「あれ、夕実ちゃん?」涼香ちゃん!
あなたを探してたんです
ここか自分の部屋かいい加減一か所にとどまってください、めんどくさい」
「んー」
正直私物の半分はこの部屋にある。
だから、この部屋に住んでもいいのだけれど、移転届の手続きを隊に出すことがめんどくさいです。
そんなことはさて置き、夕実ちゃんに連れられやってきたのは一番隊。
仕事前に、こんなところに来るのは正直嫌だけれど正式な呼び出しな以上仕方がない。
重い気持ちをおさえ、名乗りを上げると無駄に豪奢な一番隊の扉が開く。
そこに居たのは総隊長。
人払いをされた部屋にはほかに誰もいない。
「涼香、お主隊長になる気は・・・」
「ありません」
やっぱりですか。
そんな気はしていました。
はるか昔、昇進しないかと言われた時とおんなじ表情をしていたから。
「しかし、お主の実力ならば勤まると思うのじゃが」
「嫌です」
「やはり隊長を任せるとなるとそれ相応の実力も必要となってくるしのう」
「絶対嫌です」
「給料も上がるし」
「お 断 り し ま す」
これでも今の地位気に入ってるんですよ。
そこそこ上役で、隊長達と仲良くしていても外野に余計なこと言われないですし。
そこそこ自由で。そこそこ楽しくて。
マユリちゃんと一緒にいれて。
「私は、何も要りません」
「やはりのう・・・」
分っているのなら聞かないでくださいよ。
本当は死神になる気なんかなくて。
マユリちゃんについて死神になった。
昇進したのもマユリちゃんに近づくためで。
そのほかの事はおまけでしかない。
話は以上とのことで、私は踵を返す。
再び豪奢な扉の前に立つ私を総隊長が引き止めた。
「お主は何を望んでおるのじゃ?」
「今も昔も、私は楽しく生きたいだけですよ」
ニッと笑って私は扉を開いた。
空は青く、風はさわやかだ。
―――決戦まであと少し。
(2014/11/05)
「一体何をやっているのかネ!
一刻後起こせといったじゃぁないカ!
貴様に一寸でも期待した私の愚かさに頭痛がするヨ全く・・・」
「んー?おはよ、マユリちゃん」
朝からマユリちゃんは元気でした。
うん、もう大丈夫だね。
24.「絶対嫌です」
―――トントン
珍しくマユリちゃんの部屋に来訪者が来た。
「涅隊長、失礼します
こちらに「あれ、夕実ちゃん?」涼香ちゃん!
あなたを探してたんです
ここか自分の部屋かいい加減一か所にとどまってください、めんどくさい」
「んー」
正直私物の半分はこの部屋にある。
だから、この部屋に住んでもいいのだけれど、移転届の手続きを隊に出すことがめんどくさいです。
そんなことはさて置き、夕実ちゃんに連れられやってきたのは一番隊。
仕事前に、こんなところに来るのは正直嫌だけれど正式な呼び出しな以上仕方がない。
重い気持ちをおさえ、名乗りを上げると無駄に豪奢な一番隊の扉が開く。
そこに居たのは総隊長。
人払いをされた部屋にはほかに誰もいない。
「涼香、お主隊長になる気は・・・」
「ありません」
やっぱりですか。
そんな気はしていました。
はるか昔、昇進しないかと言われた時とおんなじ表情をしていたから。
「しかし、お主の実力ならば勤まると思うのじゃが」
「嫌です」
「やはり隊長を任せるとなるとそれ相応の実力も必要となってくるしのう」
「絶対嫌です」
「給料も上がるし」
「お 断 り し ま す」
これでも今の地位気に入ってるんですよ。
そこそこ上役で、隊長達と仲良くしていても外野に余計なこと言われないですし。
そこそこ自由で。そこそこ楽しくて。
マユリちゃんと一緒にいれて。
「私は、何も要りません」
「やはりのう・・・」
分っているのなら聞かないでくださいよ。
本当は死神になる気なんかなくて。
マユリちゃんについて死神になった。
昇進したのもマユリちゃんに近づくためで。
そのほかの事はおまけでしかない。
話は以上とのことで、私は踵を返す。
再び豪奢な扉の前に立つ私を総隊長が引き止めた。
「お主は何を望んでおるのじゃ?」
「今も昔も、私は楽しく生きたいだけですよ」
ニッと笑って私は扉を開いた。
空は青く、風はさわやかだ。
―――決戦まであと少し。
(2014/11/05)