00.Yggdrasill Log
『みんな元気でいられますように』(2020/6/19)
「おねがい?」
「ああ、俺の故郷ではこうして神に願いを書いて飾るんだ」
「じゃあね、」
そうして書かれた拙い字。思わず拾い上げて。それを、一番てっぺんにグレイグは括り付けた。
「かなうかなぁ」
叶うさ。
叶ってくれとそう思った。
「おねがい?」
「ああ、俺の故郷ではこうして神に願いを書いて飾るんだ」
「じゃあね、」
そうして書かれた拙い字。思わず拾い上げて。それを、一番てっぺんにグレイグは括り付けた。
「かなうかなぁ」
叶うさ。
叶ってくれとそう思った。
『続・みんな元気でいられますように』(2020/6/19)
「それは?」
「昔ね、グレイグちゃんに教えてもらったの」
これで合ってたかな。そうロアは笑う。
思い出した。と、そうシルビアは思った。願いを書いた四角い紙を木に飾る不思議な風習。
昔、彼女の願いはロアには到底届かないだろうてっぺんに括り付けられていた。
「なにを願うの?」
私も書こうかしら。
そんな風に、シルビアはロアの手元を覗き込んで思わず笑ってしまう。
「何か変?」
「ううん。ロア覚えてる?」
それ、昔と同じ願いよ。
「それは?」
「昔ね、グレイグちゃんに教えてもらったの」
これで合ってたかな。そうロアは笑う。
思い出した。と、そうシルビアは思った。願いを書いた四角い紙を木に飾る不思議な風習。
昔、彼女の願いはロアには到底届かないだろうてっぺんに括り付けられていた。
「なにを願うの?」
私も書こうかしら。
そんな風に、シルビアはロアの手元を覗き込んで思わず笑ってしまう。
「何か変?」
「ううん。ロア覚えてる?」
それ、昔と同じ願いよ。