Eternal Oath

勘弁してください。

心霊番組


「にゃぁぁあぁあぁぁぁぁぁ!」


現在、ジョーカー宅なう。

そして、心霊番組なう。

怖いなうぅぅぅぅぅ!!!


―――キャー!!!


「に゛ゃぁぁぁあ!!ぎゃあっぁぁぁ!」


思わずジョーカーの腕に抱きつく。
涼しい顔の奴が憎い。




なんでこんなことになっているのかと言うと、それは数時間前。
ちょっとした出来心からだった。


「ね、ジョーカートランプしよ!」
「ええけど、なんや急に」

「したかったから!」


本当にしたかったんだ。
なんとなくトランプを。

そして、やり始めた。
スピードにポーカー・・・実力は五分五分で。

今ならわかる、これは演技だったのだと。


「なんやつまらんなぁ。

せや!なんや賭けよ!」


あぁ、なぜこの提案に頷いた過去の自分!




そして今にいたる。
賭の内容は”一つ言うことを聞くこと”で。

私がお化け苦手なことをしっているはずなのに、
いや知っているから、”テレビを一緒に見る”という命令をしてきた。


「ぅぇ・・・」
「大丈夫か?」

「顔がにやけて・・・にゃっ」


白々しくジョーカーが私をのぞきこむ。

「ほら終ったで」
「・・・んぅ・?」

あやすように、頭をポンポンとなでられる。


悔しい、悔しい・・・が。


「・・・ジョーカー」

「なんや、瑞樹
「今日、一緒に寝て」


ますます、ジョーカーが笑顔になる。

ひょいと抱きかかえられて寝室へ行く。
すべて奴の思いどおりなのかと思うと、ほんとうに悔しい。

でも、一人で寝るなんてこと今日は出来そうもなくて。

瑞樹
「何?」

―――かわええなぁ

「・・・っ」


耳元でささやかれた言葉は私の心をかき乱すには十分で。
ますます心拍数があがる(もっとも心霊番組を見ていた時とは違うドキドキだけど)。

そのまま、寝室に連れて行かれるがもちろん寝れるはずなんてなくて。


翌日ジョーカーを叩いてしまったのはしかたないことだよね。
うん、私は悪くない。


(2011/08/04)