氷柱
いつもと同じ時間に霧月は麗奈と紅麗の元を訪れる。
珍しく麗奈の調子がよく、気分転換にと水辺へと向かった。
「麗奈大丈夫?」
時々そう声をかけつつ、水辺へと向かう。
普段だったら絡んでくるであろう村の子供たちも霧月の姿を見て何も言わずに帰っていった。
「涼しいね」
「「ああ」」
霧月の言葉に親子は同様に頷いて見せる。
水の所為か、このあたりは幾分か涼しかった。
流れる水に、霧月は一つ思いつく。
辺りにちょうど人はいない。
「紅麗!麗奈!!」
「霧月?」
「水沫!」
立ち上がり霧月は力を使う。
温度を下げた水は氷となりあたりを舞った。
「こうしたらもっと涼しいよ!」
「・・・そうだな」
「「ありがとう、霧月」」
(お礼に、冬は私が温めるよ)
(ありがと、紅麗)
(2014/06/22)
元拍手のおまけ。