Eternal Oath

あぁ、こんなことが起こるなんて。

私はなんて幸せなんだろう。

02.再会


風子が居ない。

そう、連絡が来たのは風子が学校を休み始めて三日目の夜。



霧月!」
「土門!」

連絡をうけ、すぐに土門と合流する。

烈火にも連絡をしたが、家に居なかった。


「烈火も家に居なかった。

・・・たぶんだけど、風子と一緒にいるんじゃないかな?」
「そうか、一体どこにいるってんだ」


風子の行きそうなところはいくつか思い当たる。
それは、土門も一緒だろう。

「おいっ!あれ!」

土門が急に叫ぶ。
視線の先には柳姫。

・・・フラフラしてる?

「柳姫!」

すぐに支えに行く。
案の定、柳姫は崩れ落ちた。

「・・・学校」
「柳姫!」

「どうしたっ!?」

「・・・寝てる」

よかった・・・けど。

「学校・・・か」


土門と視線を合わせ、頷く。
ただ、今は学校へ。



―――


そこで見たのは、驚きの光景だった。

「なん・・・で」


なぜ、風子が魔導具をもっているの?

な ぜ 、 陽 炎 が こ こ に い る の ?


霧月!」

押しつけるように、私に柳姫を預け、烈火を助けにはいる。

とりあえず、落ち着き柳姫を木に横たえる。
さて、どうするか。


ここに陽炎がいるということは、風神は彼女が風子に与えたのだろう。
そして、風子を操っている。
烈火に攻撃を仕掛けるように。

ならば私のすべきことは。


「具現せよ、心眼」


私は急いで『吸収君』から魔導具を取り出す。

心眼を発動させ、陽炎に話しかける。


”陽炎”
霧月・・・”

陽炎はむやみに血を流したりはしない。
きっと、この行動も何か意味があるのだろう。

私と陽炎が話す中、風子が竜巻を作るのが視界に入る。
しかし、たった三日でここまでできるようになったのか。


”どういうこと?”

”・・・・後で”
”分かった、どうすればいい?”

”初対面のふりを。後、手助けはしないで”
”分かった”


彼女がここまで言うのなら、これは烈火の為になることなんだろう。
なら、私も手を出さない。


・・・でも、私が手をださなくても平気ね。

烈火が土門の手をかりて飛び上がる。

そして、炎で風神の核の部分にはまった玉を壊した。
そう、その玉が風子を操っていたのだ。

「・・・ん」


柳姫がちょうど目を覚ます。
ただ眠っていただけだから大丈夫だろう。


風子も大丈夫みたいだし、とりあえず一件落着だろう。


(2011/07/29)