Eternal Oath

強く。

06.レベルアップ


あいさつもそこそこに形代は、早速攻撃を仕掛けてきた。


「・・・っ」
「風神!!」


マネキンが襲ってくるがあっと言う間に、風子が風神でなぎ倒す。


「烈火!土門!霧月!手出しすんなよ!
これは私の喧嘩だぞ!!」


風子は一瞬こちらを振り向きそう宣言する。

奴が使う魔導具は形傀儡。
能力は人形を操るだけだし、導具戦になれるのにはちょうど良い相手だろう。


・・・あんまり強くなさそうだしね。


「気をつけて!風子!」
「おう!」


風神を操る風子。
きっと大丈夫よね?

最初は、風子が押していた。

しかし、それもすぐに止まる。
形代が糸を風子に仕掛け、動きを封じたからだ。

ついでに、烈火と土門も。
私も、封じられたふりをしておく。


「プリメラ」


その手に抱く小さな少女に形代は命令する。
動けない風子は少女の持った剣に傷つけられていく。

だめ。まだ、動かない。

風子は気づくはず。


「形代・・・動いたってしゃべったって 人 形 は 人 形 だ よ 。
意思はもたないし、決して 生 き る こ と は な い

分かってるんでしょ」

気づいて風子。
その違和感に。


「だまれ!」
「ぐっ・・・」


形代に剣を立てられる。

あーあ、傷になっちゃうかなぁ。


「・・・!」


風子が唯一自由になる指を、自分に向ける。
そして、そのまま無理やり糸を切った。

・・・無茶するなぁ。


そして、形代の腕につけられた形傀儡を切り離す。
気づいたんだね。


「形代麗蘭の正体は、マネキンなのよ」
「何ー!!」

そう。
そして

「本体はあんた」


プリメラを抱える。
そうゆうこと。
良く気づいたね、風子。


「どうしてこんなことを?」

マネキンの足に泣きつくプリメラに私は事情を聴く。
魔導具なんてこんな小さな子が簡単に手に入る代物じゃない。


「・・・一年前」

そうしてプリメラは語り始める。
一年前に彼女の母は死に、悲しみに暮れている所母にそっくりなマネキンを見つけたそうだ。

そこにつけこんだのが紅麗。


「紅麗・・・」


こうしてプリメラ改め、森川願子ちゃんが仲間に加わり。
まっすぐ紅麗のもとへと進む。



もうすぐ行くよ。
紅麗。


(2011/08/05)