Eternal Oath

もう一人。
居るでしょう?

これから手を携えていく仲間が。

07.もう一人


願子が加わったことで、スムーズに二階へとたどり着く。

そこにいたのは二人目の魔導具使い石王だった。
二メートル超はある身長。
隆々とした筋肉。


これの相手は土門がするようだ。

肉弾戦では、スピードの分土門が少し勝っていた。
しかし、相手が魔導具―石冑―を持ち出してからは土門は窮地に追い込まれる。


「土門!導具をつかって!」
「んなもんもってねぇよ」

うっそーん。

気づいてないだ。
陽炎が土門に土星の輪を持たせたことに。


石王が土門を吹き飛ばし烈火をつぶそうとする。

「烈火!」

それをみて、風子は助けに入ろうとするが石王に吹き飛ばされる。


「風子!」

それが、引き金。

無意識に、土門は土星の輪の力を引き出し、
石の鎧を破り、石王を倒す。

崩れ落ちる石王。


「すげえぞ土門!」

みんながそう喜ぶ中、私はこっそり吸収君を発動させる。

魔導具”吸収君”
私のオリジナルであるこの魔導具の能力は、 他 の 魔 導 具 の コ ピ ー & ペ ー ス ト 。


「覚えなさい”石冑”」


吸収君と石冑二つの魔導具が淡く光る。
これで、覚えた。


霧月!なにやってんだ早く行くぞ!」
「ごめん!今行くっ」


みんなが私を待っている。
早く行かなきゃ。


そうして上がった三階。
そこにいたのは鋼金暗器を持つ少年。

・・・願子や石王よりもはるかに強い。


「げ、小金井」

嫌そうな声を願子ちゃんが上げる。


「ああー!!

てめえは、姫と先生を攫ったクソガキ!!」
「あれ?侵入者って兄ちゃんたちだったの?」


どうやら、烈火と面識があるようで。
烈火と土門は殴りかかる。

願子がとめるが、それは聞かず。


当然と言えば当然だが、烈火と土門は返り討ち。

少年はと言うと闘う気が失せてしまったのか、スイッチで通路をふさぐ石の壁を下してきた。


「ここ閉められたら、先にすすめないよ!」

願子が声を上げる。

それを聞いて、土門が壁の下に入り壁が降りるのを止める。
その後、烈火と風子も壁を支えに入る。

土星の輪をだして、とりあえずは私も支えにはいるけどいつまでもこうしているわけにはいかないだろう。


「さて、どうする?」
「花菱、爆弾は!?」
「こんな熱いもんむりだべ
風子の風神は?」
「右に同じ」

さて、どうするか。
私がやるか?

「四人そろってチンパンジーだな」


あ、水鏡がいるか。


(2011/08/05)