誰かを守る。
そのためなら傷つくことだって、闘うも辞さないけど。
めんどくさいので、もうちょっと後に ゆ っ く り 話したかったです。
「紅麗」
私は体を紅麗から離す。
エレベーターが動く気配がした。
今からは紅麗は敵なんだ。
紅麗は烈火より強いから。
・・・うっかり殺しちゃいそうだしねぇ。
「霧月、それでいいんだ」
「ありがとう紅麗」
紅麗が仮面をつける。
私は笑顔を消す。
そして、紅麗が炎をエレベータに向ける。
「っせーの!」
もちろん烈火もそれは分かっていて。
「大丈夫か!?霧月!」
「うん!」
心配してくれている烈火に、ちょっと罪悪感を覚える。
ごめんなさい。
紅麗と談笑してました。
烈火は私をみて安心したみたいで、まっすぐ紅麗に向かっていく。
しかし、烈火の炎を紅麗が受けることはなく。
その炎は砕かれる。
「この炎は君のそれとはタイプが違う。
『召喚』とでもいいますか」
紅麗の炎が姿をかえる。
やっぱり、紅麗は強くなってるんだね・・・。
「”紅”だ」
炎がかたどったのは天使のような女の姿。
私も初めてみる炎。
綺麗な炎の天使。
みんなはそれに魅せられる。
・・・まずいね。
「紅!”翅炎”を見せてあげなさい」
紅麗が紅に命令する。
紅の羽が変形し、刺を形成する。
「みんな!よけて!!!」
私がそう叫んだ直後だった。
炎の矢がみんなを襲う。
鉄をもとかす翅炎の力に、土門と風子が震える。
それが、狙いか。
「紅――あの少女を狙いなさい」
願子を指さし、紅麗が命令する。
紅が、願子を狙う。
「願子!」
「やめてえええ!」
私が割って入ろうとしたところ、烈火が助けに入った。
「烈火!」
「みんながみんな恐怖に縛り付けられると思うなよ!」
「!!」
烈火のこうゆうところが、私はすごいと思う。
人に勇気を与え―――人を惹きつけ―――
それも火影の頭首としての生まれ持った力なのかな?
土門と風子が烈火の言葉に立ち上がる。
その時、小金井と戦っていた水鏡も合流しこれで全員そろった。
予想外なことがおこったのはこの後。
「いい加減あなたも力を見せたらいかがですか?霧月!」
紅麗が私に言う。
仮面で見えないが、絶対楽しそうな顔してるんだと思う。
やられた。
みんなにまだ教えてないのに。
・・・わざと言ってんだろうなぁ。
いや、力見せても嫌われるとは思わないし、嫌われても私は守るだけだからいいんだけど。
・・・・・・・・・ややこしくなるだろうなぁ。
「何いってるんだ!?
霧月は魔導具ももってねぇ普通の人間だ!」
ごめんなさい。
本日二度目の罪悪感。
「ごめん、みんな」
私は静かに、右手の指を擦る。
手のひらに生まれしソレは周りの酸素を飲み込み大きくなっていく。
私の心と裏腹に。
(2011/08/12)
そのためなら傷つくことだって、闘うも辞さないけど。
めんどくさいので、もうちょっと後に ゆ っ く り 話したかったです。
09.ささやかな悪戯
「紅麗」
私は体を紅麗から離す。
エレベーターが動く気配がした。
今からは紅麗は敵なんだ。
紅麗は烈火より強いから。
・・・うっかり殺しちゃいそうだしねぇ。
「霧月、それでいいんだ」
「ありがとう紅麗」
紅麗が仮面をつける。
私は笑顔を消す。
そして、紅麗が炎をエレベータに向ける。
「っせーの!」
もちろん烈火もそれは分かっていて。
「大丈夫か!?霧月!」
「うん!」
心配してくれている烈火に、ちょっと罪悪感を覚える。
ごめんなさい。
紅麗と談笑してました。
烈火は私をみて安心したみたいで、まっすぐ紅麗に向かっていく。
しかし、烈火の炎を紅麗が受けることはなく。
その炎は砕かれる。
「この炎は君のそれとはタイプが違う。
『召喚』とでもいいますか」
紅麗の炎が姿をかえる。
やっぱり、紅麗は強くなってるんだね・・・。
「”紅”だ」
炎がかたどったのは天使のような女の姿。
私も初めてみる炎。
綺麗な炎の天使。
みんなはそれに魅せられる。
・・・まずいね。
「紅!”翅炎”を見せてあげなさい」
紅麗が紅に命令する。
紅の羽が変形し、刺を形成する。
「みんな!よけて!!!」
私がそう叫んだ直後だった。
炎の矢がみんなを襲う。
鉄をもとかす翅炎の力に、土門と風子が震える。
それが、狙いか。
「紅――あの少女を狙いなさい」
願子を指さし、紅麗が命令する。
紅が、願子を狙う。
「願子!」
「やめてえええ!」
私が割って入ろうとしたところ、烈火が助けに入った。
「烈火!」
「みんながみんな恐怖に縛り付けられると思うなよ!」
「!!」
烈火のこうゆうところが、私はすごいと思う。
人に勇気を与え―――人を惹きつけ―――
それも火影の頭首としての生まれ持った力なのかな?
土門と風子が烈火の言葉に立ち上がる。
その時、小金井と戦っていた水鏡も合流しこれで全員そろった。
予想外なことがおこったのはこの後。
「いい加減あなたも力を見せたらいかがですか?霧月!」
紅麗が私に言う。
仮面で見えないが、絶対楽しそうな顔してるんだと思う。
やられた。
みんなにまだ教えてないのに。
・・・わざと言ってんだろうなぁ。
いや、力見せても嫌われるとは思わないし、嫌われても私は守るだけだからいいんだけど。
・・・・・・・・・ややこしくなるだろうなぁ。
「何いってるんだ!?
霧月は魔導具ももってねぇ普通の人間だ!」
ごめんなさい。
本日二度目の罪悪感。
「ごめん、みんな」
私は静かに、右手の指を擦る。
手のひらに生まれしソレは周りの酸素を飲み込み大きくなっていく。
私の心と裏腹に。
(2011/08/12)